国際紙パルプ商事は一昨年に東証一部に上場し、昨年は豪州第2位の紙商であるスパイサーズ社を買収、今年3月には同業界3位のダイレクトペーパーも傘下に納めました。また、7月には欧州紙流通最大手であり、世界39か国で事業展開するアンタリス社の買収、子会社化を予定しております。

 

一方、紙の需要は今般のコロナ禍にあってデジタル化が更に進み、特にグラフィック系と称する印刷・情報用紙の減少が続いております。また、ウイルス感染対策が世界共通の課題となり、人の移動が制限され、サプライチェーンも分断し、経済活動が停止するという人類史上最大の危機に晒されています。外出制限により世界の人々はリモートワークやリモート学習を余儀なくされ、三密回避のためリアルからバーチャルへの移行も始まっております。

 

このような状況下、リアルな社会生活と経済活動を基盤とする紙パルプ業界の事業環境は2008年のリーマンショック時以上に厳しいものとなっております。然しながら、非常事態宣言解除に伴って、インターネットとそれに接続するデバイスでの日常や日々抑制された生活に対する反動が徐々に出始めております。一方、安心・安全を担保するための治療薬やワクチンの開発に期待もかかりますが、ウイルスや細菌も生存するために進化を続けます。従って究極のウイルス対策は、人類が犯した過ち、即ち自然破壊を止め、少しずつでも地球環境を取り戻すことではないかと思います。

 

当社グループのメッセージである「紙でつなぐ、未来を創る」を原点に、昨年来の海外M&A戦略による有力子会社とのコラボレーション、成長分野であるバイオマス由来のパッケージ事業など周辺・関連分野の拡大、そして古紙の回収と製品販売による循環型ビジネスの確立によって当社グループは地球に優しいESG経営を目指し、社会に貢献していきたいと思います。皆様には今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
 

      代表取締役会長 兼 CEO 田辺 円

                2020年6月